タンザニア北部に位置するナトロン湖は、触れた者をすべて石に変えてしまう、通称「死の湖」だ。
湖にも関わらず表面がマグマのように赤く、地下からはつねに毒性のガスが噴出。近づいた動物がガスを吸い込むと一瞬で命を落とし、その後、写真のように完全に石と化した状態で発見される。
石化の原因は不明で、現地の住民たちからは「古代の呪いがかかった湖」として恐れられている。
湖から発生する炭酸カルシウムが原因です
湖の周辺には、大量の石化動物がたたずんでいる
マグマのように赤いナトロン湖。湖底に生える赤い藻が原因だとか
タンザニアのナトロン湖は、昔から生物が石に変わることで有名なミステリースポットだ。しかし、その理由は呪いではなく、科学的な理由が解明されている。
現地調査を行った研究者によれば、湖の成分は大半が炭酸カルシウムで構成され、つねに強アルカリ性のガスを吐き出している。
このガスを生物が吸い込むと、内臓にダメージを受けて死亡。体内のカルシウムイオンが炭酸カルシウムと結びつき、全身を石灰に変えてしまうのだ。