2013年11月、フェイスブックを中心に、次のような文章とともに出回った1枚だ。
『これは、福島県で生まれた巨大なミュータント犬です。福島の研究施設で、放射線で変化したDNAを注入して作られました。性格はおだやかですが、まだ成長し続けているそうです』
巨大犬の噂はすぐに世界中に拡散され、100万件以上のシェアを達成。放射線の怖ろしさを嘆く声が多く上がった。
海外のネットでは「ジャイアント福島ミュータントドッグ」の名前がついた
アメリカの美術展で撮られた写真です
噂を広めたニュースサイトには、過去にも「福島で巨大化した亀を捕獲!」というヨタ記事を載せた
元ネタになった展覧会の様子
噂の出どころは、海外のTOPEKASというニュースサイト。
以前にも、映画「ガメラ」のスクリーンショットに「福島で亀が巨大化!」なるタイトルをつけて掲載した前科を持つ、悪名の高いサイトだ。
もちろん、巨大な犬の話もデタラメで、元ネタは、2013年10月にアメリカ・ワシントンDCで開かれた美術展に、芸術家のピーター・コフィンが出品した犬の彫刻だ。
日本にとっては、なんともはた迷惑なデマというほかない。